2013年ゼミ情報2013-seminar
プロフィール
〈略歴〉
2008年3月早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得後退学(6月博士学位(文学)取得)
2008年-2010年 早稲田大学文学学術院助手
2010年-2013年 独立行政法人国際交流基金日本語試験センター研究員
〈業績〉http://psy.meijigakuin.ac.jp/ps/detail.php?id=30を参照して下さい。
〈専門分野〉教育心理学(教育測定学)・心理統計学
履修のための条件
・「積極的に演習に参加しよう」という意気込みがある。
・チャレンジ精神がある。
先生から一言
今,統計学は「旬」の学問です。SNSのネットワーク分析,電子掲示板のログ解析,大規模購買データの分析・・・・・といったように,大量のデータ,すなわち「ビックデータ」から有益な情報を抽出する方法として,企業活動における統計学のニーズはこれまでにないぐらい高まっています(例えば,「西内啓(2013)「統計学は最強の学問である―データ社会を生き抜く為の武器と教養―」,ダイヤモンド社」を検索してみて下さい)。
我が国には統計学を専門とする学部や学科が非常に少ないため,統計学の専門知識をもった実務家が少ないのが現状です。そのような中,心理学科(明学に限りません)を卒業した学生さんの中にはデータ解析家として活躍する人達が一定数います。
心理学における統計学は,「学力」や「知能」といった存在証明が難しい測定対象を扱います。企業にとっての関心ごとである「消費者心理」や「購買行動」を説明する為には,「因子分析」のような「あいまいな概念」を扱える心理学特有の統計学が必要不可欠です。
皮肉なことに,因子分析のような「心理学特有の統計学」を使って積極的に経済活動できることを知っているのはマーケティングサイエンスを勉強している人達です。例えば,「企業のブランドイメージ」の創出と維持には,「ブランドイメージ」という概念に関する心理統計的分析が不可欠です。
「数学が苦手で文系の学部に入った」という学生さんも多いと思います。しかし,企業で活躍する優秀なデータ解析家の多くは文系の学部出身というのも事実です。データ解析家は数学者である必要はありません。
本演習では,各自の好きな心理領域の研究を自由に行うことができます。ただ,①企業人として生きていくためのデータ解析スキルを身につけたい,②1, 2年で学んだ統計学の知識をさらに学びたい,という人は,是非,本演習を履修して下さい。数学の前提知識なんて問いません。勉強に対する真面目さとチャレンジ精神があれば大丈夫です。
参考までに,本演習に特有の研究テーマの例を挙げます(あくまでも一例です。各自好きなテーマを研究できます)。
1. 最新の心理統計理論を用いた心理尺度構成
2. 大規模データに潜む有益な情報の抽出(データマイニング)
3. マーケティングサイエンス(心理学的ブランドイメージ調査,官能調査,市場調査)
4. 心理学的構成概念間の因果モデルの提案と検証
演習に関する質問は大歓迎です。オフィスアワー等を利用して相談に来て下さい。研究室はヘボン館の11階です。皆さんと一緒に学べることを楽しみにしています。
学生から見た先生
・とにかく真面目そして真剣に授業に取り組んでくれます。
・最初は話しづらいと思うかもしれませんが、実は楽しい先生ですよ。
・たまに冗談も言います。
ゼミの人数、男女比、進路等
■ゼミの男女比、人数
2013年に新しくできたゼミなので、まだ僕たち3年生しかいません。大体15人程度です。
男女比はほぼ1対1ぐらいです。
■卒業後の進路
まだ、このゼミからの卒業生がいないのですが、大学院志望、一般企業就職志望、公務員志望等様々な進路希望を持っています。
研究や活動内容(実習の有無等)
■活動内容
・前期は統計についてグループ活動や発表を中心に詳しく学びました。
・後期はそれぞれゼミ生の興味のある論文を自由に選び要約してゼミ内で発表しています。
今年度はこのような流れでした。
■授業の様子
授業はゼミ生の発表が中心です。発表者は真剣に発表しますし、聞く側も真剣に聞いています。先生も全力で講評をくださります。そのため毎回いい緊張感のある授業となっています。また、パソコンを使う機会が多くありますのでパソコン好きな方、得意な方はうれしいかも知れないです。もちろんあまりパソコンが得意でなくても大丈夫ですよ。
■普段の授業以外の活動内容
ゼミ合宿ですね。
今年度の合宿では富士Q行きました
もちろん勉強もしました
まだできたばかりのゼミですから毎年どこに行くみたいな慣例はありません。ゼミ生で合宿を作っていけます。(もちろん勝手なことばかりはできませんけどね)
ゼミ生から一言
このゼミは新しくできたばかりでまだ先輩がいないような状態です。このため、まだ手探りな部分も多くあり大変な事もあるかもしれません。しかし逆にいえば自分たちでゼミを作っていけるという可能性を秘めているということです。そしてゼミ生ががんばれば、先生も全力で応えてくれます。もうすでに先輩後輩の関係があるゼミもいいかもしれませんが、これから自分たちで関係を作っていくことにも僕は魅力を感じます。ぜひみんなでいいゼミを作っていきましょう。